消化管の構造と機能に関する記述 で ある

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2021年9月19日

消化管の構造と機能に関する記述 で ある

35-027 消化管に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)食道は、気管の腹側を通る。
(2)胃底部は、胃体部よりも幽門側にある。
(3)十二指腸には、腸間膜が付着する。
(4)回腸は、十二指腸と空腸の間にある。
(5)S状結腸は、下行結腸と直腸の間にある。

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正解:5

【解説】
(1)×:食道は、気管の背側を通る。
気管は首の中心部を通っていますが、食道は気管の後ろの周りに通っています。

(2)×:胃底部は、幽門部よりも胃体部にある。
胃底部は、胃の上部にあるポッコリ膨らんでいる部位をいいます。

上部にあるのに底と表現される理由は、胃の手術の時に胃の下部から開くため、胃の上部が最後にみえることから、胃底部と呼ばれているそうです。

(3)×:十二指腸には、腸間膜が付着しない。
腸管膜とは、腸管(小腸・大腸)を包みつつ固定する膜のことです。

腸管ではない十二指腸には腸間膜はなく、腹膜によって固定されています

(4)×:回腸は、十二指腸と空腸の間にある。
胃・十二指腸につづくのは空腸です。空腸から回腸へとつながり(ここまでが小腸)、回腸から大腸へとつながります。

したがって、回腸は空腸と大腸の間にあります。

(5)○:S状結腸は、下行結腸と直腸の間にある。
回腸からつづく大腸は、上行結腸で体上部へと流れたのち、横行結腸で体の水平方向へと流れ、下行結腸で体下部へと流れて、S字結腸でカーブを描いて直腸に続いたのちに、肛門へとつながっています。

つまり、胃→十二指腸→小腸(空腸→回腸)→大腸(上行結腸→横行結腸→下行結腸→S字結腸→直腸)→肛門という構造になっています。

消化器の構造は、管理栄養士にとっては必須の知識です。
臓器の構造は、文字で覚えるよりイラスト・図を見て覚えて、部位をしっかりイメージできるようにしましょう

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消化管の構造と機能に関する記述 で ある
【第34回(2020年)管理栄養士国家試験過去問解答・解説】問28人体「消化器系の構造・機能」
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「3 消化・吸収と栄養素の体内動態 [その1]」 の問題です。

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3 消化・吸収と栄養素の体内動態 [1] 問題 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

1 消化器系の構造と機能に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 消化には, 機械的消化と化学的消化がある.
(2) 消化管のうち, 約 20 cm が横隔膜よりも上にあり, その他は腹腔内にある.
(3) 消化管の粘膜下組織にアウエルバッハ神経叢があり, 筋層の間にマイスネル神経叢が存在している.
(4) 消化腺からの消化液の分泌は, 神経性による調節と消化管ホルモンによる調節の両方を受ける.
(5) 消化液は1日に約 100 mL 分泌され, 糞便中に排泄される水分も 100 mL 程度である.

2 消化器系の構造に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 食道は, 咽頭に続いて胃の幽門にいたる臓器である.
(2) 食道と胃の境に噴門があり, 胃体, 胃底を経て, 幽門より十二指腸に続く.
(3) 胃壁の構造は, 管腔側から順に粘膜, 粘膜固有層, 粘膜筋板, 粘膜下層, 固有筋層, 漿膜となっている.
(4) 胃の壁は, 二層の筋層から成っている.
(5) 胃運動は, 交感神経によって促進され, 迷走神経によって抑制される.

3 消化器系の構造に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 塩酸を分泌する主細胞には, ガストリン受容体が存在する.
(2) 小腸は胃と大腸とを結ぶ部分をさし, その全長は 6~7 m である.
(3) 小腸と大腸の壁は, 三層の筋層から成っている.
(4) 大腸粘膜は輪状ヒダをつくり, 多数の絨毛があり, さらに1つの細胞に多数の微絨毛が存在している.
(5) 小腸は細長い管状器官で, 空腸および回腸の2つに区分される.

4 消化器系の構造に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 十二指腸の長さは, ほぼ12本分の指の横幅の長さ (約 20~30 cm) に相当する.
(2) 十二指腸には, 肝臓からの胆管と膵臓からの膵管がそれぞれ独立して開口している.
(3) 腸絨毛の間に腸腺が開口し, 膜消化酵素を含んだ腸液が分泌される.
(4) 大腸は小腸に続く消化管の終末部で, 全長約 7 m である.
(5) 大腸粘膜にも, 小腸粘膜と同様に絨毛が存在する.

5 肝臓の構造と機能に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 肝臓は横隔膜直下の左上腹部のほとんどを占め, 一部右上腹部にも及ぶ.
(2) 肝小葉の中心に存在する中心静脈は合流を重ねて門脈となり, 肝臓上部から肝外に出て下大静脈に注ぐ.
(3) 肝細胞に酸素を送っているのは, 門脈である.
(4) 肝臓は, アルブミンやビタミンA結合たんぱく質, 免疫グロブリンなどを合成する.
(5) 肝細胞は有毒物などをグルクロン酸やグルタチオンと抱合させ, 無毒化して胆汁中に排泄する.

6 肝臓の構造と機能に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 門脈と肝動脈は, 肝門部で合流し, 直接肝小葉に流入する.
(2) 小腸で吸収した遊離の短鎖脂肪酸や中鎖脂肪酸は, 上腸間膜リンパ管に入る.
(3) 肝細胞に囲まれた毛細血管壁にはマクロファージが存在し, 異物処理を行っている.
(4) 肝臓は, プロトロンビンやフィブリノーゲンなどの血液凝固因子を合成するが, ヘパリンなどの血液凝固抑制因子は合成しない.
(5) 肝細胞は, 脂肪酸, 女性ホルモンなどを分解する.

7 唾液に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 副交感神経の刺激により粘液性の唾液が大量に分泌され, 交感神経の刺激により漿液性の唾液が少量分泌される.
b 唾液には, プロテアーゼ (たんぱく質分解酵素) が含まれている.
c 唾液のα-アミラーゼにより, でんぷんやグリコーゲンの α-1,4 結合が加水分解されて, 主にマルトースとなる.
d 唾液のα-アミラーゼの至適pHは 8.5 であり, Cl-により活性化される.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

8 胃における消化に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 胃内滞留時間はたんぱく質が最も長く, 次いで脂質, 糖質の順である.
(2) 胃液の分泌は, 胃内容物の機械的刺激によって無条件に反射的に開始される.
(3) 胃液は, ガストリン受容体, ヒスタミン受容体, ノルアドレナリン受容体を介して分泌される.
(4) 胃底部にある主細胞からペプシノーゲンが外分泌され, 副細胞から分泌される塩酸の作用によってペプシンとなる.
(5) 胃腺の主細胞から, 内因子 (キャッスル因子) が分泌される.

9 胃における消化に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 胃液は, 葉酸の吸収に役だっている.
(2) 胃の壁細胞から, 粘液 (ムチン) が分泌される.
(3) たんぱく質の消化は胃から始まる.
(4) ペプシン, トリプシン, キモトリプシンは, いずれもエキソペプチダーゼである.
(5) 胃内では, たんぱく質はペプシンによって分解され, 大量のアミノ酸が生じる.

10 胃における消化に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 胃液中には, 糖質の消化酵素が含まれている.
(2) 胃液中では, 胃酸によって活性が消失するまで, 唾液のアミラーゼによってでんぷんが消化される.
(3) 摂取脂肪は, 胃では消化されない.
(4) 胃液のpHは (pH 1.0~3.5) は, トリプシンの至適pHである.
(5) 胃液中の塩酸では, 食物とともに入る細菌の繁殖を防ぐことはできない.

11 膵液に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 膵臓から, 炭酸水素イオンと消化酵素が内分泌される.
(2) 膵液の分泌は, 摂食によって抑制される.
(3) 膵液は酸性である.
(4) 膵液中には, たんぱく質分解酵素のトリプシン, 脂肪分解酵素のリパーゼ, でんぷん分解酵素のアミラーゼが含まれている.
(5) 膵液中に含まれるα-アミラーゼは, エキソ型酵素である.

12 膵液に関する記述である. 正しいのはどれか.
(1) 膵液には, 二糖類の消化酵素が含まれている.
(2) トリプシノーゲンは, エンテロキナーゼやトリプシンによってリン酸化され, 活性型のトリプシンとなる.
(3) キモトリプシノーゲンは, トリプシンによってペプチド鎖が部分的に切断されて, 活性型のキモトリプシンとなる.
(4) トリプシンやキモトリプシンは, たんぱく質をアミノ酸に分解するエキソペプチダーゼである.
(5) トリプシン, ペプシン, キモトリプシンは, ポリペプチド鎖の同じ場所を切断する.

13 膵液に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 膵液中には, トリプシン阻害物質が含まれている.
b 膜酵素のカルボキシペプチダーゼと膵酵素のアミノペプチダーゼは, いずれもエキソペプチダーゼである.
c カルボキシペプチダーゼは, ペプチドのN末端のペプチド結合に作用するエキソペプチダーゼである.
d エラスチンは, エラスターゼによって分解される.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

14 胆汁に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a 胆汁の分泌は, セクレチンによって促進される.
b 胆汁の主成分は胆汁酸塩で, ほかに胆汁色素 (ビリルビン), コレステロールなどを含んでいる.
c 胆汁のpHは 5.6~7.2 で, 消化酵素を含まない.
d 胆汁酸塩は, 強い界面活性力により脂質や脂溶性ビタミンの乳化を促進する.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

15 胆汁に関する記述である. 正しいものの組合せはどれか.
a コレステロールや脂溶性ビタミンは, 胆汁酸, 脂肪酸などのミセルに取り込まれ, 吸収される.
b 脂肪の摂取量が増えると, 胆汁酸の分泌量が増える.
c 中鎖脂肪酸は, 吸収にあたって胆汁酸塩によるミセル化を必要とする.
d 小腸に分泌された胆汁中の胆汁酸の大部分は, 糞中に排泄される.
(1) aとb (2) aとc (3) aとd (4) bとc (5) cとd

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次回は 「3 消化・吸収と栄養素の体内動態 [その1]」 の解答と解説です。

今日の会議・・・

15時から19時過ぎまで・・・

つまんねーから寝てたら

まーた熱出てきた

明日は9時から授業だっつーのに・・・

消化管の筋層が3層で構成されているのはどれか?

消化管は胃の底部と体部を除い内輪走と外縦走の二構造である。 胃の底部と体部は内斜走、中輪走、外縦走三層構造になっている

胃の筋層は何層?

胃の筋層は、輪状の内側に斜走が加わる3構造である。

筋層の構造は?

筋層は、通常2つの方向の平滑、つまり内側の環状、外側の縦走を有している。 これに対して、いくつかの例外もある。 胃と大腸においては、筋層に至るまで3つのが存在する。 食道上部においては、筋層は平滑と言うよりは骨格となっている。

小腸の筋層は何層?

筋肉組織 小腸の粘膜の下には平滑によるがある。 2からなり内側は管を周回する輪を成し、外側は管長方向に縦に走っている。 これら筋肉の動きによって小腸は内容物を3~6時間かけて混ぜつつ下に輸送する。