Visual Studio のアップデート 16.1.4 がリリースされました。
すでに日本語ページに出ていますが、少々分かりずらいので内容を確認しながら私なりに書いてみます。
■ 更新内容
問題の解決
- ブレークポイントを設定してデバッグすると、デバッガーのワーカー プロセス (msvsmon.exe) が予期せず終了する(クラッシュ)。ブレークポイントを外すとデバッグできるがデバッグ時に step into できなくて困る問題が修正されました。
- async のコードをデバッグすると、await 次のステップで進もうとすると VS がクラッシュする問題(再現性あり)が修正されました。
- VS2019 16.1 で Xamarin.Forms アプリを Android 実機でデバッグしようとすると例外を吐く。実機ではなくエミュレータなら動作する。VS2019 16.0.4 でなら同じプロジェクトを実機デバッグしても問題なし。という問題が少修正されました。
- Xcode 11 beta 1 にアップデートした状態で、シミュレーターを立ち上げようとすると例外を吐いて立ち上がらない問題が修正されました。
- ソリューションを開くとき問題が発生したりしなかったりするのを修正して、VS の信頼性を向上しました。
- ブレークしていない場合に ローカル / 自動変数 / ウォッチ での検索機能でクラッシュする問題が修正されました。
これらの問題を踏んでいた方には重大なアップデートです。これらか踏むかもしれませんし、とりあえず皆さんアップデートしましょう。
■ 更新方法
Visual Studio の更新はメニューの ツール > ツールと機能を取得 で開くインストーラーから行えます。
■ C# もくもく会
C# もくもく会 #88 を開催しました。
C# もくもく会 は東京の秋葉原で毎週木曜日に開催している .NET 系の勉強会です。
もくもく自習を基本とし、分からないことを教えあったり情報共有したりしている会です。 定期開催していますので、お時間のある時に遊びに来ていただければと思います。
ちょっと詰まった時、ネット上で聞くのははずかしいなぁ、という課題のできた時などにも思い出していただけると嬉しいです。
ちなみにココナッツ&ソルトは無難な感じでした。マンゴー&バターも単体で食べたときは無難な感じでしたが、ココナッツ&ソルトと食べ比べてみると、味が際立っていい感じでした。お勧めです。
■ 今週の成果発表
今週は、進捗の日でした
- C# の小さい本で C# マスターしようとしています
- 技術検証してました
- コミュニティの文章作業してました
ちなみにこの勉強会ですが、実は公序良俗に反しなければどのような技術を扱っても大丈夫です。そもそも C# エンジニアが C# だけしか使わないというわけではありませんし。
■初心者歓迎
このもくもく会には、入門者の方も多くご参加いただいています。 突然 C# やらなければならなくなって途方に暮れている方、何となく C# をやってきたけど改めて見直してみたい方なども大歓迎です。
入門セミナー代わりでのご参加も歓迎です。プログラミング入門者の方も是非遊びに来てください。
特に C# で課題をお持ちでなくても是非遊びに来てください。
■ 目指す勉強会スタイル
世界一敷居の低い勉強会を目指しています。
何か聞きたいことがある場合は、聞く相手を決めずに独り言のようにつぶやくと誰かが拾ってくれる
何か共有したい情報を見つけた場合も、聞く相手を決めずに独り言のようにつぶやくと誰かが拾ってくれる
そんなスタイルでやっています。
■ 次回予定
次回は 2019/06/27 に開催予定です。
C# に関心のある方、是非遊びに来てください。
■ 城東.NET
城東.NET #33 を開催しました。
城東.NET は東京の最近は秋葉原で毎月第3水曜日に開催している .NET 系の勉強会です。
発表を中心として、発表でなくとも最近やった事や新しい情報などを参加者で共有している会です。
私は ARCore というタイトルで話をしました。
Pixel 3a を買ったのでこれまで持ってた Android 端末では対応していなかった機能を試してみた内容です。
■ 次回予定
来月は 07月17日(水)に開催の予定です。
.NET に関心のある方、是非遊びに来てください。
これまでそれなりに Android も使ってきたつもりですが、Pixel 3a のスクリーンショットを有線で Windows PC で取り出そうとして悩みました。
結論としては、検索してヘルプを見つけてようやくできました。
■ 写真で解説
ヘルプの通りにやれば、PC から Pixel が外部ストレージとして見えるようになるのですが、文章だけで記憶に残りづらい気がしたので写真を貼っておきます。
しばらくしたら忘れている自身があるので。。。
手順
- USB ケーブルで接続します。
この時点では Pixel 内のファイルがまだ見えません -
通知領域の Android システム・この端末を USB で充電中 をタップ
タップしてその他のオプションを表示します。 が現れます。
タップしなくても表示していてほしかったです、正直
USB の設定 が開くので ファイルの転送 を選択
これでこれまでの Pixel 内のファイルが PC から見えるようになりました。スマートフォン使いこなすのむずしいです。
Visual Studio for Mac で次のエラーが出て NuGet パッケージがインストールできないことがありました。
Unable to get repository signature information for source //api.nuget.org/v3-index/repository-signatures/4.7.0/index.json.現象が発生したプロジェクトは新規作成したばかりの Xamarin.Android プロジェクトです。
■ 解消
ソリューションを一度閉じて、開くと NuGet パッケージがインストールできるようになりました。
いわゆる困ったときの再起動ですね。
エラーメッセージをネット検索してみると
Visual Studio で同じエラーメッセージ、同じインストールできない現象の情報があります。
Visual Studio for Mac もちゃんと Visual Studio してるんですね。
■ C# もくもく会
C# もくもく会 #87 を開催しました。
C# もくもく会 は東京の秋葉原で毎週木曜日に開催している .NET 系の勉強会です。
もくもく自習を基本とし、分からないことを教えあったり情報共有したりしている会です。 定期開催していますので、お時間のある時に遊びに来ていただければと思います。
ちょっと詰まった時、ネット上で聞くのははずかしいなぁ、という課題のできた時などにも思い出していただけると嬉しいです。
■ 今週の成果発表
今週も、準備の日でした
- Visual Studio のアップデートしました
- C# の厚い本で C# マスターしようとしています
- 技術検証してました
- ブログ書いてます(書ききれませんでした)
ちなみにこの勉強会ですが、実は公序良俗に反しなければどのような技術を扱っても大丈夫です。そもそも C# エンジニアが C# だけしか使わないというわけではありませんし。
■初心者歓迎
このもくもく会には、入門者の方も多くご参加いただいています。 突然 C# やらなければならなくなって途方に暮れている方、何となく C# をやってきたけど改めて見直してみたい方なども大歓迎です。
入門セミナー代わりでのご参加も歓迎です。プログラミング入門者の方も是非遊びに来てください。
特に C# で課題をお持ちでなくても是非遊びに来てください。
■ 目指す勉強会スタイル
世界一敷居の低い勉強会を目指しています。
何か聞きたいことがある場合は、聞く相手を決めずに独り言のようにつぶやくと誰かが拾ってくれる
何か共有したい情報を見つけた場合も、聞く相手を決めずに独り言のようにつぶやくと誰かが拾ってくれる
そんなスタイルでやっています。
■ 次回予定
次回は 2019/06/20 に開催予定です。
C# に関心のある方、是非遊びに来てください。
先日、毎日チェックしている RSS で次の記事を見つけました。
WPF と WinForms の .NET Core 3.0 移行記事です。とても関心のある話題なのでなぞってやってみました。
いずれ実際に移行をする時のために、私は英語力皆無ですしやってみた結果を日本語で自分なりに書いておきます。
■ 簡単な例/難しい例
今回の記事はサードパーティの UI コンポーネントなどに存じていない小規模なアプリを移植する例とのことです。
複雑なアプリについては別記事を書いてくれるそうです。
■ 手順の概要
長い記事ではないですが、分かっている人向けに手順の概要をこれだけで完全に理解した方はこの先は読まなくて大丈夫だと思います。
- .NET Portability Analyzer を使って、使用しているパッケージ/API が .NET Core で使えるか確認する。
- .NET Core で使えない場合、使えるものに置き換える。
- packages.config を PackageReference 形式に変更する。
- .csproj を SDK スタイルに書き換える。
- を netcoreapp3.0 に変更する。
簡単なお仕事です。
■ 今回移植してみるアプリ
WPF で UI にはボタンが一つあるだけ、クリックするとメッセージボックスを表示するだけのアプリです。
using System.Windows; public partial class MainWindow : Window { public MainWindow() { InitializeComponent(); } private void Button_Click(object sender, RoutedEventArgs e) { var ac = System.IO.File.GetAccessControl(@"nanika fairuno pasu"); MessageBox.Show(ac.ToString()); } } <Window xClass="MainWindow" xmlns="//schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation" xmlnsx="//schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml" xmlnsd="//schemas.microsoft.com/expression/blend/2008" xmlnsmc="//schemas.openxmlformats.org/markup-compatibility/2006" xmlnslocal="clr-namespace:WpfApp1" mcIgnorable="d" Title="MainWindow" Height="450" Width="800"> <Grid> <Button Content="Button" Click="Button_Click"/> </Grid> </Window>敢えて .NET Core 3.0 で使えない System.IO.File.GetAccessControl メソッドを書いています。このメソッドがどうなるかも確認してみます。
また、パッケージや別プロジェクトを参照している場合の状況も分かるように、無駄に EntityFramework と Newtonsoft.Json のパッケージをインストールし、ソリューション内の ClassLibrary1 という別プロジェクトも参照しています。
この .NET Core にないメソッドを実際に試すのは私の独自研究です。
■ .NET Portability Analyzer で、パッケージ/API が .NET Core で使えるか確認する
元記事内に書かれているダウンロードリンクから .NET Portability Analyzer をダウンロードします。zip ファイルがダウンロードされるので展開して中の .exe を実行します。
Browse ボタンから選択またはテキストボックスへの入力で移行したいアプリのあるフォルダを設定します。設定するのは移行したいアプリの .exe ではなく .exe のあるフォルダです。解析結果は Excel で作成されます。作成される場所は一時フォルダなのであとでまた見たいならばどこかに移動して置くと良いと思います。
解析結果の Excel ファイル
C 列が解析の結果です。使っている API がすべて .NET Core で使えるなら 100。使えない API が使われていと 100 より小さくなります。
100 より小さい場合は Excel の Details タブを確認すると .NET Core で使えない API が一覧されています。ここを見て .NET Core で使える API に置き換えます。
おススメの置き換え先 API がある場合は、Recommended changes 列に置き換え先の API を挙げてくれることもあるようです。
今回移植するアプリで使っている System.IO.File.GetAccessControl メソッドが Not Supported で代替案もないということが分かります。今回ここは移植後に失敗させるために敢えてそのまま残しておきます。
■ packages.config を PackageReference 形式に変更する
プロジェクトの中に packages.config ファイルがある場合、ソリューションエクスプローラで packages.config ファイルを 右クリック > packages.config を PackageReference に移行する を選択します。
ポップアップで OK を選択します。
これで packages.config ファイルがなくなり、パッケージの情報が PackageReference 形式で .csproj ファイルに追加されます。
■ .csproj を SDK スタイルに書き換える
ここの手順が複雑です。ここでプロジェクトをいったんアンロードします。アンロードすると .csproj ファイルが編集できるようになります。ソリューションエクスプローラで プロジェクト名を 右クリック > プロジェクトのアンロード を選択します。
プロジェクトがアンロード済みになったらプロジェクト名を 右クリック > 編集 (プロジェクト名).csproj を選択します。.csproj ファイルがエディタで開きます。ここで開いたファイルを今後【α1】と呼びます。
ここで、一番間違えやすい手順が出てきます。
開いた .csproj
ファイルの内容をコピーして別のファイルに保存しておきます。大事な手順ですので忘れずに行ってください。ここで保存した内容を今後【β1】と呼びます。
.csproj を SDK スタイルにする
エディタで開いている .csproj の内容をすべて消して、次のコードを貼り付けます。
<Project Sdk="Microsoft.NET.Sdk.WindowsDesktop"> <PropertyGroup> <OutputType>WinExe</OutputType> <TargetFramework>net472</TargetFramework> <UseWPF>true</UseWPF> <GenerateAssemblyInfo>false</GenerateAssemblyInfo> </PropertyGroup> </Project>続けて、インストールパッケージやプロジェクトの参照の設定を戻します。【β1】から次の様な記述を探し、【α1】に追加します。
<ItemGroup> <PackageReference Include="EntityFramework"> <Version>6.2.0</Version> </PackageReference> <PackageReference Include="Newtonsoft.Json"> <Version>12.0.2</Version> </PackageReference> </ItemGroup> <ItemGroup> <ProjectReference Include="..\ClassLibrary1\ClassLibrary1.csproj"> <Project>{ca473fbd-a849-4b86-a427-5cbc9101c5c8}</Project> <Name>ClassLibrary1</Name> </ProjectReference> </ItemGroup>ここで、【β1】の中の <ProjectReference 要素の子要素の <Project および <Name 要素は SDK スタイルでは不要なので削除します。削除後は次のようになります。
<ItemGroup> <PackageReference Include="EntityFramework"> <Version>6.2.0</Version> </PackageReference> <PackageReference Include="Newtonsoft.Json"> <Version>12.0.2</Version> </PackageReference> </ItemGroup> <ItemGroup> <ProjectReference Include="..\ClassLibrary1\ClassLibrary1.csproj" /> </ItemGroup>SDK スタイルへの移行完了
ここまでの手順で 【α1】は次のようになりました。
<Project Sdk="Microsoft.NET.Sdk.WindowsDesktop"> <PropertyGroup> <OutputType>WinExe</OutputType> <TargetFramework>net472</TargetFramework> <UseWPF>true</UseWPF> <GenerateAssemblyInfo>false</GenerateAssemblyInfo> </PropertyGroup> <ItemGroup> <PackageReference Include="EntityFramework"> <Version>6.2.0</Version> </PackageReference> <PackageReference Include="Newtonsoft.Json"> <Version>12.0.2</Version> </PackageReference> </ItemGroup> <ItemGroup> <ProjectReference Include="..\ClassLibrary1\ClassLibrary1.csproj" /> </ItemGroup> </Project>アンロードしていたプロジェクトをロードします。ソリューションエクスプローラでプロジェクト名を 右クリック > プロジェクトの再読み込み を選択します。
■ ターゲットフレームワークを .NET Core 3.0 に変更する
ここまでの手順で、.NET Core 3.0 へ移行する準備は整いましたが、実はまだ .NET Framework で動作しています。実際ビルドも実行もできます。.NET Portability Analyzer で .NET Core 3.0 で使えないとされた System.IO.File.GetAccessControl メソッドも元気に動作します。
.NET Core 3.0 に変更するためにまた【α1】を編集します。SDK スタイルだとプロジェクトをアンロードしなくても編集ができるようになります。
ソリューションエクスプローラでプロジェクト名を 右クリック > プロジェクト ファイルの編集 を選択します。
選択するメニュー項目の文言が違うことに気を付けてください。 編集 (プロジェクト名).csproj という文言を探しても見つかりません! 注意!!。
【α1】の中に <TargetFramework>net472</TargetFramework> という箇所があります、ここで .NET Framework のプロジェクトであると指定されていますので、これを .NET Core 3.0 向けと書き換えるだけで OK です。
net472 を netcoreapp3.0 に書き換えるだけの簡単なお仕事です。変更後は次の様になります。
<Project Sdk="Microsoft.NET.Sdk.WindowsDesktop"> <PropertyGroup> <OutputType>WinExe</OutputType> <TargetFramework>netcoreapp3.0</TargetFramework> <UseWPF>true</UseWPF> <GenerateAssemblyInfo>false</GenerateAssemblyInfo> </PropertyGroup> <ItemGroup> <PackageReference Include="EntityFramework"> <Version>6.2.0</Version> </PackageReference> <PackageReference Include="Newtonsoft.Json"> <Version>12.0.2</Version> </PackageReference> </ItemGroup> <ItemGroup> <ProjectReference Include="..\ClassLibrary1\ClassLibrary1.csproj" /> </ItemGroup> </Project>■ .NET Core 3.0 でビルド
簡単なお仕事で .NET Core 3.0 に移植できたので、ビルドしてみます。
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みごと! コンパイルエラーがでます!! 大丈夫、計画通りです。
■ 使えないアイツを削除
.NET Portability Analyzer で Not Supported とされていた System.IO.File.GetAccessControl メソッドが本当に使えないことを確認するために残していたことを覚えているでしょうか?
まさに狙い通り、'File' に 'GetAccessControl' がないと怒られました。完璧です。
ということで、該当コードを削除します。
これでビルドも通って無事実行できました。
■ Microsoft.Windows.Compatibility
ビルドは通り実行できましたが、機能を減らしてしまいました。こんな時は Microsoft.Windows.Compatibility パッケージに命を救われることがあるそうです。NuGet からインストールしてください。このパッケージは、.NET Framework に有った 21K の API を追加してくれるそうです。
インストールしてみると System.IO.File.GetAccessControl メソッドはありませんが
拡張メソッドが含まれています。これを使って先ほど削除した機能を復活させましょう。ちなみにこのメソッドは .NET Framework に存在しているメソッドです。
using using System.IO; の追加が必要な点に気を付けてください。
using System.Windows; using System.IO; public partial class MainWindow : Window { public MainWindow() { InitializeComponent(); } private void Button_Click(object sender, RoutedEventArgs e) { var ac = new System.IO.FileInfo(@"nanika fairuno pasu").GetAccessControl(); MessageBox.Show(ac.ToString()); } }これでビルドも通って機能も削除せず無事実行できました。デスクトップアプリの .NET Core 3.0 移植、完全に理解しました。